ごみの山を子供たちに残さないために~9月定例会一般質問まとめ~
9月14日から17日にかけて9月定例会が開催されました。
1日目には一般質問が行われ、私は6番目に質問しましたので、内容をお伝えします。
質問と答弁を簡単にまとめると次の通り。
●最終処分場や生ごみ堆肥化施設は抜本的な検討が必要では?
→今後のあり方について検討が必要●生ごみバケツ更新時、家庭用生ごみ処理機、事業者用生ごみ処理機への助成の考えは?
→生ごみバケツ更新には助成しない、家庭用生ごみ処理機は検討する、事業者用は将来的に検討が必要●町民の方への啓発活動は?
→北野小で体験学習、町民対象の見学会の他、広報で分別についてのコーナーを掲載●戸別収集の考えは?
→検討の余地はある。●スプレー缶の穴あけ不要回収については?
→環境審議会と協議し、早急にすすめたい。
少し詳しくまとめると次のようなやりとりになります。
● 一般廃棄物最終処理場は、このままでは4年足らずで満杯ということになる。
町では不燃ごみの収集回数を減らし、ごみ有料化をするなどし、不燃ごみの排出を抑制しようと試みている。
しかし、抜本的な対策にはなっていないのではないか。
現在のごみ区分では、ビニール類、革、ゴム類、プラスティック類、ペット砂類は不燃ごみだが、可燃ごみとして処理している施設もある。ごみ区分を見直すなどし、これらを可燃ごみとして処理することは不燃ごみの減量につながるのでは。
(上の写真が昨年7月の一般廃棄物最終処分場、下が今年9月の様子。一見、上の方がごみがたくさんあるように見えますが、まわりの囲いとの位置関係などを見るとこの1年でかなり盛り上がっていることがわかります。)
→ ご指摘のように本町の最終処分場はこのままでは計画より早く満杯になる見込みです。そのため、環境審議会に諮問し、10月1日から燃やせないごみを有料化する。これを機に、町民と事業者の環境意識をさらに高め、3Rの徹底によるごみの排出抑制を図る。
また、ごみ処理については「地元のごみは地元で処理すること」が大前提だが、ダイオキシンの問題発生以後、可燃物について広域処理が可能となった。そのため、課題を整理するためには、広域連携を含めた抜本的な検討が必要と考え、担当部署で現在、方向性を検討するよう指示している。
● いつまでを目途にという目標は。ごみ処理の基本計画の見直しの年である28年度中にある程度の方向が出せないか。
→ 受け入れ側の組織体とも十分協議をしていかなくてはならないため、目標年度はここでは提示できないが、スピード感を持って先手先手で考えて答えを導き出していきたいと考えている。
● 1億4千万円程の建設費をかけ、平成20年4月に稼動させた生ごみ堆肥化施設は、焼却・埋め立てするしかなかった生ごみを資源化するという循環型のごみ処理法は理論的には素晴らしいものだが、運営費は計画時に比べほぼ倍増、堆肥の生産量は計画時の半分にも満たないという状態が今日まで続いている。この問題に今後どのように対応するのか。
→ 循環型社会形成の推進のため、また堆肥も大変好評を得ていることから、今後も継続していきたい。
ただ、機械設備の劣化に伴う更新も今後多くなると思われるので、将来の方向性を検討しなければならないと考えている。
● 5年の耐用年数が過ぎている生ごみ回収バケツの更新時の助成は。
→ 堆肥化施設導入時の普及のための助成であり、昨年度の購入実績を見ても6割以上の方が助成券無しで購入されているので、更新時の助成は現在考えていません。
● 家庭用コンポストの使用を推奨しているが、自己処理をすすめるために室内用の電動生ごみ処理機の助成も復活させては。
→ 家庭からの生ごみ自体の発生量を抑制していただくことは大変良いことと考えるので、電動生ごみ処理機の助成については環境審議会に諮りたいと考えている。
● 事業生ごみについても、自己処理できるよう助成の普及を考えられないか。
→ 企業誘致のための奨励策の一面もあり、現時点では、自己処理対応について考えていません。将来的には、堆肥化施設の今後のあり方と合わせて検討が必要と考えています。
● ごみの直接排出者である町民の方への啓発活動はどのような形で実施され、どのような成果を上げているか。
→ 北野小学校の児童が資源分別の体験学習をしており、町民対象のごみ処理施設の見学会についても年数件実績がある。また「広報たかす」に毎号ごみの分別のQ&Aを掲載し、啓発活動に努めている。今後もごみ減量に向けての周知広報活動を積極的に取り組みたいと考えている。
見学については町民課の担当におっしゃっていただければ、その都度対応します。
● 高齢者、障害者など排出困難者世帯に向けた対応として戸別収集は3年前から検討課題になっているが、どうなっているか。
→ これから検討の余地はあると考えている。また健康福祉課に26年4月から生活福祉相談センターという何でも相談を受け付ける窓口も設置しているので、そちらに相談いただければ解決の糸口が見出せると思います。
● スプレー缶の穴あけ不要回収についての考えは。
→ 環境審議会とも意見を交換し、安全性を最優先し、ごみ収集の現場対応などの可能性も含めながら早急に進めて行きたいと考えている。
ということで、抜本的な検討は町としても必要と考えているようですが、いつまでに方向性を出すのかという目標年度は聞き出せませんでした。
また生ごみバケツ更新時の助成も必要と考えましたが、これについては検討しないとのこと。しかし生ごみ処理機については検討されるようです。
8月25日の道新ではスプレー缶穴あけについて今後も今まで通り要求していくと の報道がされましたが、これについても検討が必要と考えているようです。
なお一般質問の原稿全文については以下のリンク先に掲載しています。